前回の「褒め言葉①」今日から活かせる ゆるっとコーチング⑧の続きになります。褒め言葉の勘違いと喜ばれる褒め言葉についてお伝えしました。
今回は喜ばれる褒め言葉のポイントである「評価を含めない褒め言葉」についてお伝えしていきます。
評価をする褒め言葉への印象
最初に少し補足をさせていただきます。
評価を含む褒め言葉を使うと相手は『何かあるのかな』と疑いをもったり勘ぐったりする可能性があります。
例えば、何かを頼みたいから先に褒めてるのかなとか、会話のネタとして落とすために褒めて上げてるのかなとかとか。
褒め言葉より、その後のことの方が気になってしまいます。たまに、その後何もなくただ褒められただけだった場合、拍子抜けした感じになりそれが褒められた印象を薄くしていることも考えられます。
普段褒めない人が褒める時ほどありそうです。僕の高校時代のサッカー部の監督は、ほとんど褒めることがない人でした。今でいういじりの1つとして褒めることはあったかなという記憶です。怒られる前の儀式的なものでもありました。
2年の時にAチームの試合で使ってもらったとき、自分でも手応えを感じるほどいい試合がありました。試合後に監督に評価と課題を聞きに行ったら「思ってたより良かった」とだけ言われ随分とあっさりしていて、ダメ出しをされた方が良かったと思うほどでした。明日は使ってくれるんだろうかと疑問を感じたのも覚えています。ちなみに次の日は使われませんでした。
評価を含めず褒めるとは
褒め方は2種類あることを学びました。1つはYouメッセージ、もう1つはIメッセージです。
Youメッセージは、あなたはすごいです。あなたならできると思ってました。あなたは上手ですね。などです。
Iメッセージは、私はすごいと感じました。私たちはできると信じてました。私は参考になりました。などです。
Youメッセージは上から目線と捉えられる場合もあり、どちらか問うと評価を含めた褒め方になりやすいです。一方Iメッセージは、自分が感じたことを伝えることがポイントになります。一見、Iメッセージは褒めてないように見えますが、言われた方は喜ぶことが多いです。
YouメッセージとIメッセージは、ネットや本にいろいろなケースで紹介されていますので、参考程度にご覧ください。
評価を含めない褒め言葉は、自分が感じた変化を伝えることが大切になります。
キャバクラで試してみた
カワイイ・キレイ・デートしたいと言われ慣れいて、仕事としてお客との関係性を作ろうとしている人に対してどんな反応があるのか試してみました。(お酒も入ってるし半分遊び感覚です)
最初は1分以内に、たぶん言われ慣れてるであろう言葉で褒めました。
「こんなカワイイ子が〇〇(地名)にいるんだね」
「えっ、1人目からこんなキレイな人がつくなんて、指名とって来いって言われたの?」
*きっと最後にはまとまるので、お付き合いくださいm(_ _)m
まぁだいたいは目が笑わない笑顔で「お上手ですね」か「いきなり変なこと言う人ですね」的なことになります。そこから話をしていき、10分くらいたったら、
「パンケーキ好きなんだけど、どうせ行くならカワイイ(or キレイな)子と食べたいから一緒に行ってくれない?」
って2度目のアタックをします。ここで反応が分かれます。良くても悪くても最後に伝える子とは変わりませんが。
時間が来て女の子が離れる時、「呼ばれちゃいました。」の後に、
「楽しかったです。ありがとうございます」と感謝を伝える子と「楽しんでってください」と感想を伝える子にわかれます。
どちらにしても「ありがとね!ちょっとドキドキできて楽しかったよ!」と言うと、感謝を伝えてくれた子からはちょっとだけ仕事を無くした笑顔を見せてくれるかなって気がしました。感想を伝えてくれた子は仕事らしくあっさりと去っていきます。
では学びを活かす本番です
キャバクラのネタ必要だったのか見直しても疑問が残りましたが、遊び感覚で試してみるという体験は、できるならやってみるといろいろと発見できるのであえて残しました。
本番として、今後より良い関係性になりたいなと思う人をIメッセージで褒めてみます。
結果から先に言ってしまうと、10人(8人年下)に伝えたところ、全員次に会ったときに伝えてない人よりも信頼関係が築かれていると感じました。いろいろと感じる場面はありますが、フットサルなら開始前に会話をしたりアップを一緒にやったり、それも向こうから声を掛けてくるケースが多かったです。
他には、仕事のことやプライベートなことを質問してくるケースもありました。それも、僕のことを聞いてくることが増えてます。興味を持ってくれたんだなと感じています。
伝えたメッセージの例を少しだけ。
- 「〇〇さんのそういう考え方僕にはなかったので参考になったなぁ」
- 「△△さんを見て自分ももっと頑張ろうと思えました」
- 「◇◇さんが××ちゃんに言ってた話しを若い時の自分にも聞かせたかったです」
名前を入れて自分が感じた変化を伝えようと意識しました。もちろん、これが絶対の正解ではないので、この通りにやろうとカチコチにならないでください。
評価をせずに、自分が感じた変化を伝えるというのは、褒めてるという感覚が少しだけ薄くなる感じがします。しかし相手との関係性に良い変化が起きたことは、とても刺激的な出来事になりました。
毎回褒めるところを探すのは正直疲れますし義務的にやることでもないので、素直に相手の言動で自分に変化を感じたときにはこれからも伝えていこうと思います。その中で、評価を含む褒め言葉でも相手が喜ぶ言葉が何かを探しながら、良い関係性作りを意識して自分も相手もご機嫌になれるようにしていきます。
TCS認定コーチになり一般講座を提供していく中で、承認は大切なことだけどそれよりも先に考えることが沢山あると強く感じるようになりました。なによりもまずは自分と向き合う時間を作ること。自分の無意識の中にある思考や口癖、求めていることを知ることは、それだけで自分を承認できることに繋がっているなと、一緒に講座を進めていく中で感じています。
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